対策その1、労働基準法と労働者災害補償保険法

■ 労働基準法の学習ポイント

労働基準法は、他の科目に比べ、通達や判例からの出題が多い傾向にあります。
ですからしっかりと対策を講じる必要がありますが、いきなり全部を学習するのは困難なので、まずは基礎固めを優先。そのうえで、学習の仕上げとして行政解釈(通達)や重要判例(最高裁判例)の理解に進むと良いでしょう。
行政解釈は、(1)施行規則的で事務的なものと(2)法解釈を前提とする行政解釈 の2パターンがあります。
(1)は単純な暗記ものなので、征服しておきましょう。
(2)の理解には、判例や民法の基礎も背景として必要ですから、予備校の講師などの解説を聞いたほうが理解は早いでしょう。

<択一式対策>


近年の出題傾向としては、社労士試験全体の特徴ともいえる「過去問の再出題」が目立ちます。ただし、過去に出題されたときと比べ、文章の言い回しが異なっていたり、前後にもう一文加わっていたりすることが多く、再出題と気付きにくい出題となっています。
また、毎年のように、通達・判例からの出題もあります。難易度にバラつきがあるので、勉強しやすい科目でありつつも、得点に結びつきにくい科目です。
まずは、過去に問われた箇所を本書の中で確認し、理解を深めていきましょう。その上で、法改正項目(前年の法改正事項で未出題のものも含む)をおさえ、労働基準法だけで4点以上得点できるよう確実な勉強を心がけていきましょう。

<選択式対策>


労働基準法の近年の出題傾向としては、長文であること。また、条文レベルのものから判例・通達レベルのものまで多岐にわたる上、選択肢が絞りにくくなっているのが特徴です。
選択式対策として、まずは、基本となる条文を読みこみ、規定の趣旨を理解した上で、キーワードを覚えることから始めましょう。択一式の過去問を解く際にも、重要な語句を意識して読む癖をつけてください。 似通った学習テーマは、混同のないようにきちんと頭の中で整理しておいましょう。

 

■ 労働者災害補償保険法の学習ポイント

「労働者災害補償保険法(以下、労災保険)」は、社会保障制度の一つのひな形となっている制度です。労災保険の制度をきちんと理解することが、他の社会保険科目をうまく攻略するポイントとなります。
各項目の重要度を基準に、メリハリをつけて学習して下さい。あまり細かい数字を気にするよりも、まずは条文ベースの問題で確実に得点することを目標にして下さい。
一通り学習が住んだら、同じ科目内の似たような項目や、年金2法など他の社会保険と混同しやすい部分を縦断・横断的に比較して学習すると良いでしょう。

<択一式対策>


近年の出題傾向をみると、条文等をストレートに問う形式から、条文等の知識をベースに具体的な判断ができるかを問う形式へシフトしつつあり、出題の難易度が上がってきていると言えます。しかし、条文ベースのポイントさえ把握していれば、正答が見つけやすい問題も相変わらず多数出題されています。難問に惑わされることなく、冷静に得点を重ねていきましょう。
まずは、過去に問われた箇所をテキスト等で確認し、基本事項の理解を深めて下さい。その上で、条文等の要件を確実におさえ、労災保険法で4点(徴収法が苦手な方は+1~2点)以上得点できるよう目標を定めましょう。

<選択式対策>


近年の出題傾向としては、条文の知識をストレートに問うような基本事項からの出題が多い一方、施行規則等からのかなり細かい論点を突いた出題もみられます。また、保険給付に関する出題は少なく、業務災害や通勤災害に関する問題の出題傾向が高くなっています。
選択式対策としては、まずは制度の趣旨を理解すること。初見の問題でも、制度の趣旨から類推して答えを導きだせる場合もあります。また、条文中の重要な語句などは、選択肢を見なくても書き出せるくらいしっかりと覚えておくと良いでしょう。

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