社労士の勉強において、過去問対策はどのくらい重要でしょうか?
択一式と選択式に分けて確認していきましょう。
択一式において、過去問対策は非常に重要です。
過去問が繰り返し出題されるというのが資格試験の常ですが、社労士試験も例にもれず、過去問の焼き直しが多い試験です。
およそ7年分の過去問を全て理解し覚えれば、合格レベルまで到達すると言われています。ですから、最低7年分の過去問を解くこと。出来れば問題が手に入る年度分までさかのぼって過去問対策をすることをオススメします。
択一式の過去問対策で意識することは、○×という結論だけでなく、「なぜ誤りなのか?どこが誤りなのか?」という論点をしっかり指摘できるようになること。そして、ちゃんと解説の補足まで理解することが重要です。
他の科目で似た制度、要件があれば、関連付けてそこまで理解しておきましょう。たとえば不服審査について、労災や雇用保険はどうか?健康保険はどうか…と横断的に比較して理解を深めていきます。
たとえば、労基法で以下の問題が出題されたとします。
「平均賃金は、原則として、これを算定すべき事由の発生した日以前6か月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除して算定するものである」
解答する際に、「○×」だけでなく、誤りの論点を以下のように書き出して下さい。
「×6か月ではなく3か月。6か月は雇用保険の賃金日額の計算方法とのひっかけ」
また過去問で問われた論点を教科書に転記したり、マーカーでラインを引くのも効果的。最初は時間がかかりますが、やればやるほど基礎力がぐっとアップします。
選択式の問題は、択一式ほど過去問対策を重要とはしていません。出題形式上、同じ箇所が出題されることがあまりないからです。
とはいえ、過去にたくさんの受験生を泣かせた難問が、数年後に切り口を変えて再出題されたこともありますから、択一同様、手に入る限りの過去問を解いていたほうが安心です。
また選択式対策として重要なことは、基本用語を必ず押さえること。
選択式は足きり対策が重要ですから、誰もが得点できる基本用語は絶対に落としてはなりません。初学者はまず択一で得点できるように努力し、基礎固めを優先させましょう。
選択式の出題傾向としては、改正法、白書、時事問題からの出題が目立ちます。過去問対策だけではそういった問題に立ち向かうのは困難です。その年に出版された新しい社労士試験予想問題集を解くことをオススメします。
(1)択一式の過去問を中心に勉強する。
(2)選択式の予想問題集は、択一式対策が一通り済んだ後に挑んだほうが効果的
(3)択一、選択対策として、基本用語は必ず押さえておく