大学の勉強って関係ある?

大学で学んだ知識は、社労士の試験勉強や開業後にも役立つのでしょうか?
法学部から見ていきましょう。

 

■法学部卒(在学)は、試験に有利?

もし「労働法」を学習していればとても有利です。
しかし、多くの大学のカリキュラムでは、労働法を半年、もしくは一年間学習しても、社労士の試験で必要な範囲は択一式で3問出題されるかどうかくらいの分量だと思っていてよいでしょう。

法学部では「法律の知識」を勉強するというより、「法律の解釈のしかた」を勉強するので、試験に必要な知識よりももっと深い内容、判例研究などを学びます。
その知識は、試験勉強よりもむしろ開業後に非常に役立つでしょう。

特に、「特定社労士」として、経営者と労働者の個別労働関係紛争解決の手助けをすることになった場合、幅広い法律知識を身につけているのは非常に有利です。

また試験でも、出題されるものによっては「法律の解釈」で解決出来るものもありますからその点では若干有利です。ですが法学部に染まっていると、法律の解釈をしすぎて単純な問題を深読みしてしまうこともありますので、その点は気をつけて下さいね。
もちろん法律用語などは、勉強を始めた一般の人に比べると、法学部出身者のほうがとっつきやすい点はメリットです。

「法学部はツブシがきく」なんて言われやすいが、司法試験だけではなく、社労士も含めて目指せる資格に幅が広いのが法学部の良いところですね。

 

■ 経営学部卒(在学)は、試験に有利?

社労士試験で、経営学部に関係する分野といえば、『労務管理』からの出題です。
『労務管理』に関する出題は、例年択一式でわずかに3問くらいですが、平成23年の試験では、選択式で10年ぶりに出題されました。この問題でかなりの受験者が「足切り」の憂き目にあったのですが、大学や社会人経験を通して、労務管理の歴史を学んだ経験がある方には有利な設問だったといえるでしょう。

また、『人間関係論』や『行動科学』など、まさに経営上必要だと思える知識は身につけておいて損はありません。社労士とし独立開業してからは、会社の労務管理に関わるワケですから、経営者である社長にアドバイスができる能力は、社労士として生きていくための大きな武器になります。

 

■ 経済学部は、どうなの?

続いて経済学部卒(在学)のメリットについてみていきましょう。
試験での出題は経済に関する知識が、択一式でおよそ2問ほど。
具体的には、『労働経済』の分野で、『有効求人倍率』や『完全失業率』のような、社会の動向を伝える内容が出題されることがあります。
経済の動向を正確に把握できる能力をもった人なら、「受験生が最も苦手」と言われるこの経済分野で苦しむことはないでしょう。
また独立開業した後でも、顧客である企業を相手に、経済事情を知らないようでは恥ずかしいですから、その点でも経済学部卒の利点を十分に活用することができるでしょう。

 

■ 結論

法学部>経営学部>経済学部、の順で試験に、また合格後に有利だと思われます。
上記の学部にあてはまる方もそうでない方も、自分の得意な分野の知識を活かし、また弱点があれば積極的に補う勉強法で、見事合格を勝ち取ってください。

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